選択的接触という危なさ
産経ニュースに以下のようなニュースが掲載されていた。
「不正受給はクズ」…生活保護担当らが自費でジャンパー作り着用、受給者宅にも 神奈川・小田原 - 産経ニュース
小田原市の生活保護受給者の自立支援担当者が、「不正受給はクズだ」などと英語で書かれたジャンパーを作成し、着用していたというニュース。呆れて声もでないような話だけれど、もっと気になったことがある。
記事ページの下に、他の記事へのリンクが出ており、それが以下の画像のようなものだった。
「生活保護」に加えて、「不正受給」「生活保護Gメン」「貧困ビジネス」などセンセーショナルな文字が並ぶ。
これって、結構アブないことじゃないかな、思う。
生活保護の捕捉率が平均16%未満であることや、自治体によって窓口で追い返されるようなことがあるという情報が入っていれば、上のニュースに対して違和感を持つだろうと思う。
しかし、ネットには<選択的接触>という特性がある。ユーザーが選択した傾向にもとづいて、表示する内容が変わる。つまり、見たいものしか見せないということ。
生活保護について、偏見が強化される結果にならないか。
折しも、アメリカではFake News(偽ニュース)の話題がある。インターネットは自由で中立なものではないということを肝に銘じておかなければならない。