かいて、かんがえる

関西の大学4年生。かく練習とかんがえる練習をかねて。

どっちが問題か

生保行政に蔓延する違法行為 小田原の事件は氷山の一角に過ぎない(今野晴貴) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

NPO代表の今野晴貴さんがYahooの個人ニュースに書いていたけど、生活保護について

不正受給の問題と、捕捉率が20%程度で受給資格を持つ人が行政の水際作戦によって弾かれている問題と、どちらが重いのか。

当たり前のように後者だろう。数量的比較ではなく、質的な比較のハナシである。

ズルをしているやつを見つけることと、貧困で死ぬ一歩手前にいる人を救うこと。

命がなにより優先なんじゃないの?

選択的接触という危なさ

産経ニュースに以下のようなニュースが掲載されていた。

「不正受給はクズ」…生活保護担当らが自費でジャンパー作り着用、受給者宅にも 神奈川・小田原 - 産経ニュース

 

小田原市生活保護受給者の自立支援担当者が、「不正受給はクズだ」などと英語で書かれたジャンパーを作成し、着用していたというニュース。呆れて声もでないような話だけれど、もっと気になったことがある。

 

記事ページの下に、他の記事へのリンクが出ており、それが以下の画像のようなものだった。

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生活保護」に加えて、「不正受給」「生活保護Gメン」「貧困ビジネス」などセンセーショナルな文字が並ぶ。

これって、結構アブないことじゃないかな、思う。

生活保護の捕捉率が平均16%未満であることや、自治体によって窓口で追い返されるようなことがあるという情報が入っていれば、上のニュースに対して違和感を持つだろうと思う。

 しかし、ネットには<選択的接触>という特性がある。ユーザーが選択した傾向にもとづいて、表示する内容が変わる。つまり、見たいものしか見せないということ。

 生活保護について、偏見が強化される結果にならないか。

 折しも、アメリカではFake News(偽ニュース)の話題がある。インターネットは自由で中立なものではないということを肝に銘じておかなければならない。

 

つくり、つくられる2:マルクスの<物象化>

さきの構築主義は、マルクスの考えの中でも重要な位置を占めているようで、

<物象化>という言葉をぼんやりと理解することができた(気がする)。

 

構築主義は関係論とでもいうべき考え方で、マルクスの考える人間関係とは、第一に資本家と労働者の<生産関係>だ。

その人間自体や、人間のつくる社会は、当然人間と人間の関係を見なければならないはずなのに、みな能力や金で測ろうとする。

つまり、人間の関係がモノの関係として測られることが<物象化>である。

 

社会を貨幣の流通や人の能力や資本の蓄積で測ろうとする経済学は「物神崇拝(フェティシズム)」の「神学」だと、マルクスは徹底的に揶揄したのだと。

つくり、つくられる

小熊英二さんの『社会を変えるには』(講談社現代新書)を読んで、

構築主義>の考えがとても重要なのでは、と感じた。

 

要は、「自分が変わることなしに、相手は変えられない」ということだと思う。

そのはじまりはフッサール現象学で、これまで「客体を観察する主体がある」とする個体論を否定し、関係論・現象学は「主体と客体は志向性(関係)のなかで事後的に決められる」とする(関係論)

その現象学社会学に入って、構築主義につながっていったという。

 

人間は、その関係の中で決定される。

関係の中で「つくり、つくられる」のだと。

バニエも同じようなことをのべていた気がする。

 

 

 

逆説

逆説という言葉を生徒に説明するとき、「急がば回れ」ってことだよ。と言っている。(ちょっと違うような気もするんだけど)

ちょっと間違いのような気もするけれど真理を言い当てている表現って、とても難しい。そのぶん、逆説に心動かされるのだろうか。

これからどれだけ多くの逆説を見つかられるか。それが人生っていうと大げさすぎるか。

街の湯

数年に一度の大寒波なのに、ダウンの下にじんわりと汗をかいてしまい、それが冷えてきたので、一人で銭湯へ。

十三駅東口を出て徒歩3分の「宝湯」へ。

大人440円。タオル・石鹸等込みで500円と少し。

浴槽はジェットバス付きの仕切りのついた大きなものと水風呂、電気風呂だけの小さな銭湯ではある。炭酸泉だけれどなめらかで、少し熱め。

ひとりの楽しい時間だ。